脂肪豊胸の定着率を左右する因子を最新論文から解説#0030




| 診療科目 | 機械 / 豊胸・バスト形成・豊尻 / ボディ脂肪吸引 |
|---|---|
| 施術名 | コンデンスリッチファット(CRF)脂肪豊胸 / ふくらはぎ脂肪吸引 / エルサ(LSSA) / 太もも脂肪吸引 |
| 料金 |
コンデンスリッチファット(CRF)脂肪豊胸:561,000から ふくらはぎ脂肪吸引: エルサ(LSSA):エルサかけ放題 ¥165,000 太もも脂肪吸引:太もも全周・臀部・膝の脂肪吸引 ¥583,000 |
| ダウンタイム | ダウンタイム2週間-3ヶ月 |
| リスク/副作用 | 術後には浮腫、内出血、拘縮、疼痛、凸凹、傷感染等が出現する可能性があります。経過で不安を感じた方はすぐにご連絡下さい。 |
はじめに
脂肪豊胸は、人工物を使わずに自然な柔らかさとボリュームを実現できる人気の施術です。
しかし「脂肪がどのくらい定着するのか?」「痩せ型でも結果は出せるのか?」という疑問を抱く方は少なくありません。
2024年にPlastic and Reconstructive Surgery に掲載された最新研究では、
脂肪の定着率を最も強く左右するのは「術前の乳房体積」であると結論づけられました。
今回はその科学的根拠を踏まえ、CRF(コンデンスリッチファット)法を用いた症例とともに、
より良い結果を得るためのポイントを解説します。
コンデンスリッチファット(CRF)とは?
コンデンスリッチファットとは、採取した脂肪を遠心分離機で精製し、
死活細胞・老化脂肪・麻酔液などの不純物を取り除いた高純度の生きた脂肪です。
この技術により、脂肪細胞の生存率が高まり、壊死やしこりのリスクを最小化。
特に、遠心分離法を用いた脂肪の平均定着率は約51.5%と報告されており、
Purelys TOKYO CLINICでもこの方法を標準採用しています。
症例紹介
プロフィール: 年齢 26歳、身長 153cm、体重 50.0kg、BMI 21.3
施術部位: 太もも全周・膝・下腿・足首・臀部・副乳の脂肪吸引+コンデンスリッチファット脂肪注入豊胸
使用機器: エルサ(LSSA)
麻酔方法: 静脈鎮静+局所麻酔併用
吸引量(脂肪のみ): 3,070cc
注入量(左/右): 320cc/340cc
ダウンタイム: 腫れ約7日、内出血14日程度
撮影時期: 術後1ヶ月
お悩み: 全体的にバストアップしたいとのことで来院されました。


太もも・下腿から採取した脂肪をCRF法で精製し、左右バランスを整えながら注入しました。
術前は足と足の間の隙間が空いていませんでしたが1ヶ月目でまだまだ浮腫のある時点でも間が空いたのがわかります。
お胸に関しては術前はほんの少し左が大きく左右差があったため右を20cc多めに入れています。
全体的にバストアップしたいとのことだったので乳腺下、大胸筋内、皮下と満遍なく色々な層に注入しています。
また、副乳が目立つため脂肪吸引で吸引した上で、脂肪豊胸を行うことで滑らかなラインになりました。
術後1ヶ月では自然な丸みと柔らかい質感を維持しており、定着経過も安定しています。
論文エビデンス:術前乳房体積と定着率の関係
2024年の論文
「What Patient-Related Factors Most Strongly Affect the Volume Retention of Fat Grafts in Breast Augmentation」では、
多数の脂肪豊胸症例を対象に、患者側の特徴(年齢・BMI・乳房体積・喫煙など)が定着率に与える影響を解析しました。
その結果、術前の乳房体積が定着率に最も強く影響する因子であることが判明。
具体的には、
「術前乳房体積が100mL増えるごとに、脂肪保持率が約4〜8%上昇する」
という統計的相関が確認されました。
つまり、受け皿となる乳房の容積が大きいほど、移植脂肪が血流を再獲得しやすく、
生着環境が安定すると考えられています。
臨床的意義:
- 乳房が小さい患者では「定着率がやや低くなる可能性」を事前に説明することが重要。
- 術前の容量を増やすために脂肪豊胸は2次、3次などを検討するのも選択肢として良い。
喫煙と定着率低下の関係
Effects of Cigarette Smoke on Fat Graft Survival in an Experimental Rat Model(2019)では、
喫煙環境下で移植された脂肪は、非喫煙群と比べて血流量が約50%以下に低下。
酸化ストレスと血管収縮により壊死や線維化が進行し、定着率が著しく悪化しました。
Purelys TOKYO CLINICでは、脂肪注入を行う全患者に対し、
術前後2週間〜1ヶ月の禁煙を強く推奨しています。
喫煙を避けるだけでも、定着率と感染リスクの両面で改善が見込めます。
まとめ
今回の研究で明らかになったのは、脂肪豊胸における「個人差」の核心です。
それはBMIや年齢ではなく、術前乳房体積という受け皿の大きさ。
痩せ型の方や乳房ボリュームが小さい方でも、
Purelys TOKYO CLINICのCRF技術+適切な注入デザイン+術後管理により、
安定した定着と自然な仕上がりを実現することが可能です。
脂肪を“入れるだけ”ではなく、
「どこまで定着させられるか」を科学的に設計する——それがPurelys TOKYO CLINICの美学です。
引用文献
- What Patient-Related Factors Most Strongly Affect the Volume Retention of Fat Grafts in Breast Augmentation?
Plastic and Reconstructive Surgery – Global Open. 2024. - Effects of Cigarette Smoke on Fat Graft Survival in an Experimental Rat Model.
Aesthetic Surgery Journal. 2019. - 日本医療脂肪移植研究会(CRF協会)









