【論文と症例写真で解説】脂肪豊胸と喫煙リスク ― 脂肪採取後30日間の経過と定着率への影響#0022




| 診療科目 | 機械 / 豊胸・バスト形成・豊尻 / ボディ脂肪吸引 |
|---|---|
| 施術名 | コンデンスリッチファット(CRF)脂肪豊胸 / エルサ(LSSA) / 太もも脂肪吸引 |
| 料金 |
コンデンスリッチファット(CRF)脂肪豊胸:561,000から エルサ(LSSA):エルサかけ放題 ¥165,000 太もも脂肪吸引:太もも全周・臀部・膝の脂肪吸引 ¥583,000 |
| ダウンタイム | ダウンタイム2週間-3ヶ月 |
| リスク/副作用 | 術後には浮腫、内出血、拘縮、疼痛、凸凹、傷感染等が出現する可能性があります。経過で不安を感じた方はすぐにご連絡下さい。 |
はじめに:自然で美しい脂肪豊胸を叶えるために
脂肪豊胸は、自身の脂肪を利用してバストにボリュームを出す、最も自然な豊胸法のひとつです。
シリコンなどの人工物を使わず、触感や動きも自然に仕上がるため人気があります。
しかし、脂肪注入では「定着率」が仕上がりを大きく左右します。定着しなかった脂肪は吸収・壊死し、効果が減少したり、しこりや感染を起こすこともあります。
特に喫煙は、脂肪の血流や酸素供給に悪影響を与え、定着率を下げるだけでなく、感染や壊死のリスクを高めると報告されています。
脂肪豊胸とは? ― 自分の脂肪でつくる自然なボリューム
脂肪豊胸(Fat Grafting Breast Augmentation)は、太ももやお腹などから吸引した脂肪をバストへ移植し、自然な形でボリュームアップを行う施術です。
近年では「脂肪をただ注入するだけ」でなく、脂肪細胞を丁寧に処理し、生着しやすい脂肪だけを選別して注入する技術が進化しています。
● 主なメリット
- 自然な柔らかさと動き:シリコンインプラントでは得られない自然な質感。
- 同時にボディデザインが可能:脂肪採取部(太もも・お腹)も細く引き締まる。
- 異物反応がない:自分の組織を使うため、拒絶反応やカプセル拘縮の心配がない。
● 注意すべき点
- 脂肪の一部は吸収されるため、注入量=定着量ではない。
- 過剰注入は壊死・しこり・感染のリスクを高める。
- 術後の圧迫ケア・禁煙・安静が定着率を左右する。
脂肪豊胸は単なる“注入手術”ではなく、採取・精製・注入・定着管理のすべてが結果を決定します。
特に「脂肪の生着環境を守る」ことが重要で、そのためにも血流を阻害する喫煙は大敵です。
手術概要:太ももから脂肪を採取し、自然なバストへ
本症例では、太もも全周から脂肪を採取。脂肪を丁寧に分離し、コンデンス処理後にバストへ注入しました。
脂肪採取部(太もも)には、エルサ(LSSA)を併用して皮膚を引き締め、たるみを予防。
「脂肪除去」「皮膚タイトニング」「注入後の自然な定着」までを一貫して行うのがPurelys TOKYO CLINICの特徴です。
太もも採取後のダウンタイム経過(1〜30日)
治療概要
プロフィール:年齢 38歳、身長 159cm、体重 51.7kg、BMI 20.4、吸引量 2830cc、注入量 左240cc、右240cc
施術部位:コンデンスリッチファット脂肪豊胸(CRF)+太もも・臀部・膝のエルサ脂肪吸引
使用機器:エルサ(LSSA)
麻酔方法:静脈鎮静+局所麻酔併用
ダウンタイム:腫れ約7日、内出血14日程度
撮影時期:術前〜術後14日目/術後1ヶ月
術後1日目

術後3日目までは圧迫固定のため歩きにくさが出ます。
この時期は水分を多めに摂取し安静にしましょう。
術後2日目

傷口は縫っていますが麻酔の液が漏れ出てくるので寝る時にペットシーツを敷くのが良いです。
術後3日目

筋肉痛のような痛みは徐々にマシになってきます。
術後4日目

72時間経過すると圧迫を外しシャワーに入ることができます。
この方は内出血のレベルは一般的なレベルになります。
術後5日目

圧迫を外したことで抑えられていたものがなくなり一時的にむくみが増えます。
腫れのピークは3-5日目になります。
術後6日目

内出血は重力で徐々に下に下がっていきます。
術後7日目(抜糸)

7日目になると抜糸できます。
抜糸後から入浴可能になります。
術後9日目

内出血も少なくなってきました。
術後11日目

7日目を過ぎてきたあたりから拘縮が出始めました。
初めの頃になかった線が内腿に入っていますが拘縮の一種なので拘縮がなくなれば薄くなります。
術後13日目

腫れがだいぶ減り内腿の隙間が増えています。
術後14日目

2週間目になると内出血や腫れもなくなり術前と同じくらいの太さ、もしくはもう少しスッキリします。
拘で硬さや動かしにくさが出ます。
また色素沈着もで始めるので出来る限り保湿をするのがよいです。
術後30日目
豊胸後のため2kgほど増量していますが、術前と比べて足の隙間が空き、ストレートな足になっているのがわかります。
外の張り出しも減っているのがわかります。
Purelys TOKYO CLINICのこだわりは、ただ吸引するのではなく真っ直ぐストレートな隙間を作ること、膝周りを残している先生も多いですが内腿から膝までしっかり吸引します。
胸は術前、デコルテが削げていることと、バージスラインがないことを気にされていました。左右左は目立たないため同量の脂肪を注入してしっかりとバージスラインを際立たせてバストアップしています。


喫煙が脂肪豊胸の結果に与える影響
● 感染リスクの増加
2022年の大規模研究「Preoperative Risk Factors and Complication Rates of Breast Augmentation With Fat Grafting」では、
喫煙者は感染リスクが有意に高いと報告されています(p < 0.05)。
タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素が血流を悪化させ、移植脂肪への酸素供給を阻害するためです。
● 定着率の低下
動物実験研究「Effects of Cigarette Smoke on Fat Graft Survival in an Experimental Rat Model」
では、喫煙環境下では脂肪生着率が約30%低下。
脂肪細胞の生存率を示す血管新生マーカー(VEGF、CD31)も減少していました。
● 結論
脂肪豊胸を受ける場合、禁煙は最低でも術前2週間・術後1ヶ月は徹底することが推奨されます。
喫煙により脂肪の生着環境が悪化し、感染・壊死・しこり形成のリスクが高まるためです。
まとめ
脂肪豊胸の成功には、脂肪の質と注入技術だけでなく、「採取部位のケア」と「術後の生活習慣(禁煙)」が重要です。
Purelys TOKYO CLINICでは、エルサによる脂肪採取とクォンタムRFによる皮膚引き締めで、仕上がりの美しさと定着率を両立。
喫煙によるリスクを理解し、最適な環境で施術を受けることが、長期的なバストの美しさを保つ鍵です。









